蛍光灯やLEDの商品を選ぶ際に「高演色タイプ」や「演色性が高いので、、」といった説明が出てくることがあります。
この「演色性」とは何なのでしょうか?本記事でわかりやすく解説していきます!
演色性とは何か
結論から述べると、色の見え方におよぼす光源の性質のことを 「演色性」といいます。
照らされた物の色の見え方というのは、光源の光の性質の違いによって変化します。こうした色の見え方が変化するという現象が生じたとき、”演色が変化した”といいます。
少し難しく聞こえるかもしれません。では、「経験」と「言語」の2つのアプローチで理解を深めましょう。
まずは経験から。
たとえばレストランで料理を見たとき、メニューを見たときにはとても美味しそうだったにもかかわらず、実際に見てみるとなんだか思っていたのと違ったと思った経験はありませんか?
そして言語。
「いつもより顔色が悪い」とか「ちょっとくすんだ色」というように、光の微妙な色の違いは日常の言葉でも無意識的に使っているものです。
これらの直感的な色味に対する感覚を、演色性と言っても間違いではありません。では、この直感的な感覚をどのようにして具体的な数値として表せばよいでしょうか。
私たち人間はこのような演色性について、本能的に長い間親しんできた自然昼光を基準として評価する手法をとりました。
それを数値で表したのが、Raで示される「平均演色評価数」です。日本では国際照明委員会の評価法に基づくJISの演色性評価法によって判定されています。
(参考サイト: 光源の演色性評価方法| 日本産業規格JIS)
平均演出評価数 Ra
照明の平均演色評価数「Ra」は、照明で見た物体の色が基準光(自然光)で見たときの色と、どのくらい合っているかを表す数字です。
以下の8つのカラーチャートを用いて測定し、その差を平均化して算出します。
(引用元:写真・映像のライティングの新常識?!演色評価指数(Color Rendering Index)まとめ)
Ra100の照明であれば、基準光(自然光)と全く同じ色の見え方をするということですね。
基準光(自然光)での見え方と差が大きくなるにつれて値は小さくなります。値が100に近いほど、演色性が高いといえます。
ただし注意しなければならない点としては、Raが高い=色がきれいに見える というわけではありません。さらに、同じRaでも光源の光の波長の分布が異なれば、色の見え方は違ってきます。
あくまで基準光(自然光)での見え方との差に着目した数値というわけです。
演色性の違いはなぜ生まれる?
そもそも、どうして光源によって演色性が異なるのでしょう?
それは、光源に含まれる各波長の強度が異なるからです。
たとえば太陽光には、波長の異なる光が人の見える光の中にほぼ均一に含まれていますが、白色蛍光灯では含まれる光の波長の分布状態にかなりバラツキがあります。
このばらつきが自然光に近い光源ほど、色の見え方が太陽光に近く、演色性が良いというわけです。
理科の授業で一度は見たことのある方も多い、プリズムによる光の拡散が、光の波長が目に見えてわかる代表例ですね。
(引用元:プリズム | Wikipedia)
演色性が高いと何がいい?
それでは演色性が高いことは、実際の私たちの生活にどう役立つのでしょうか。
現在、私たちの周りにはたくさんの人工の光があります。自然の光と人工の光は、私たちが思った以上に差があります。
そして、人間の目は太古より親しんだ自然光に合わせて作られています。
そのため人工的な光のもとでは、私たちは無意識のうちに “補正をかけてしまう” のです。知らず知らずのうちに、それが目に負荷をかけていきます。
一般的なLEDはRa80程度で、使用には問題ない演色性ですが、長時間の作業や勉強などにはやはり演色性が高い光源を使用した方が良いとされています。
目の負担をより一層減らすために、演色性にこだわったライトに変えることも検討してみてはいかがでしょうか?
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