明るさは何で表す?
照明の明るさの目安として使われる単位とは何でしょうか。
たとえば照明を購入しに行ったとき、商品のパッケージには下の画像のように「ルーメン」または「光束」という言葉が書いてあることがあります。
(引用元: そこが知りたい家電の新技術 LED電球の明るさの単位「ルーメン」はどうやって測る?)
どうもこの「ルーメン」「光束」という言葉は明るさと関係していそうです。
lm ルーメンとは
照明から出る光のうち、人間が感じる光の量を「光束」と言います。
それでは、”人間が感じる光の量” とは何でしょう。これを語るためには、私たちが目にする光とはあくまで光の一部であることを頭に入れておかなくてはなりません。
目に見える光の中には、 見えやすい光と見えにくい光があります。これは下の比視感図というものを使って説明ができます。
(引用元:【比視感度(分光視感効率)】| 住まいのあかり豆事典)
馴染みはないかもしれませんが、難しく考える必要はありません。
同じエネルギーで波長(色)が違う光に対して、人間がどれだけ敏感に感じ取れるかが示されている図です。
暗いところ(図の青線グラフ)と明るいところ(図の赤線グラフ)で若干の違いはありますが、この図からは概ね、人間の目にとって感度が良い色は緑色~黄色あたりだとわかります。
一方で、赤や紫は人間の目にとっては感度が悪く、黄色のようには明るく見えない(感じられない)こともわかりますね。
つまり、同じ強さの光でも波長(色)によって、私たちが照明から感じる光の量は変わってきます。
このように、見えやすい光と見えにくい光を考慮して、照明から出る光のうち人間が感じる光の量を求めたものが「光束」なのです。
光束(lm ルーメン)= 照明などから出る光のうち人間が感じる光の量
もしこの説明が難しいと感じるならば、要するに光束とは「照明そのものが出している光の量」と考えてもらえれば問題ありません。
その単位がルーメン (lm)なのです。
光束が大きい照明は、照明からたくさん光が出ている照明です。たとえば、1000lmの照明は500lmのものに比べて人間が感じる光を2倍ほど放出しているというわけです。
身近な光束の値を見てみよう
それでは光束そのものについての説明はこのあたりにして、実際に私達の身近にある照明の光束はどれくらいなのか見てみましょう。
照明の種類 | ルーメン値 |
---|---|
LED電球、白熱電球 | 400lm~1,000lm |
蛍光灯 | 3,000lm~4,000lm |
もちろんこれらはあくまで例であって商品による違いはありますが、LED電球や白熱電球はだいたい数百lm程度で、室内でよく使われる蛍光灯は3000~4000lm程度となっています。
これは照明1つのときに人間が感じる光の量であり、数を2倍・3倍と増やせば、光束も2倍・3倍に増えて明るくなっていきます。
たとえば白熱電球(60W、810lm)を4、5本使うと、蛍光灯(37W、3560lm)並の光の量(光束)が得られるというわけです。
単位に馴染みがないだけで、感覚的には算数と同じように考えてよいでしょう。
LED化が進んでいく現代
現在、街中は白熱電球からLED照明による光へのシフトチェンジが進み、今後、さらにどんどん発展していくものと考えられます。
たとえば2022年現在では、LED照明は器具光束10,000lm以上の商品があり、明るくかつ安価な室内用のLED照明もどんどん作られています。
そして球場や看板などの屋外照明はそれ以上にたくさんの光の量を必要とするので、数万lm以上の照明がしばしば使われています。
ルーメンというのは意外にも、私たちの生活の身近に潜んでいる単位というわけですね。
最後に余談になりますが、太陽の光束はなんと 43,000,000,000,000,000,000,000,000,000lm だそうです。
その光の量は、一般的なLED蛍光灯が出す光束の約10兆×1兆倍です。太陽はしばしば「母なる星」と言われますが、やはり母は強しですね。
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